愛犬は混合ワクチンを接種後にアナフィラキシーショックが生じました。
アナフィラキシーショックにより、呼吸停止となり、人工呼吸器が必要な状態となりました。
無事に回復することが出来、家に連れて帰ることができましたが、それでもまだ安心できる状態ではありませんでした。
アナフィラキシーショックの症状が出た、4日後の検査では腎不全と肝不全の検査結果が出ました。
今回の記事では退院後の愛犬の様子や腎不全・肝不全の治療の流れと経過を報告したいと思います。
前回の記事が気になる方はコチラをご覧ください。
退院時に処方された薬
獣医師から言われたのは、アナフィラキシーショック後の影響や、治療でステロイドなど薬を使用したことで内臓系にも異常が起こる可能性あるので、3日後に再診察して状態を確認することでした。
薬は2日分処方されました。
処方された薬は
・アタラックス錠10mg(1日2回1錠ずつ)
・プレドニン錠5mg(一日1回1錠)
退院後の家での様子
まず、アナフィラキシーショック後に気付いたことが、抱っこした時の感じがいつもより軽くなっていることでした。
薬の影響もあるためか、グッタリした様子で身体の力が抜けていました。
そのため、いつも以上に抱っこした時に軽く感じたのかもしれません。
家に帰宅後、水分を多量に摂取してました。
朝から水分を取れていなかった影響もあるかもしれません。
いつまで飲むんだろうと思うくらい飲んでいました。
水を飲んだ数分後、大量に水を吐いていました。胃の中も空っぽのため、ほとんど水分でした。
その日は夜に3回の嘔吐がありました。
尿は多量で、ほとんど透明な尿でした。
ご飯は食べず、排尿したら水を飲んで、そしてまた眠って…の繰り返し。
予防注射前の体重は3.75Kgでした。
アナフィラキシーショックの翌日から4日後の病院受診まで
以前のように飛んだり走り回ったりはできませんが、少しずつ元気が出てきました。
しかし、いつも食べているドライフードはほとんど食べません。
薬は嫌がるため、好物のカボチャに包んで与えると勢いよく食べてくれます。
薬で胃に負担をかけないように、少しでもドライフードを食べてほしいと、少しだけカボチャとササミを混ぜると、ドライフードも一緒に食べてくれました。
水分は普段より摂取量多めで、多尿(色は透明~薄い黄色)の状態が続いていました。
アナフィラキシーショックから4日後(1回目の病院受診)
診察では、自宅での様子を話しました。
・ごはんは何とか食べていること
・少しずつ元気が出てきたこと
・おしっこの量が多く、色が薄いこと
・水を多量に飲むこと
など
すると獣医師からは、採血と尿検査を行うと説明を受けました。
尿検査は初めて行うため、尿を採取する方法が分かりませんでしたが、
獣医師の説明によると、自然排尿と膀胱穿刺があるそうです。
もちろん自然排尿を選びました。犬が排尿するタイミングに合わせて、カップをあてて尿を採取という方法です。(もし自然排尿をとれなくても、膀胱穿刺の選択肢はありませんでした。膀胱穿刺をするくらいなら尿検査はしない方向で考えていました。)
おしっこを採取するために、病院の外を散歩してきて良いと言われ、5分程散歩をしました。
愛犬はおしっこする前の仕草が分かりやすいので、タイミングよくカップを当てることができ、無事採尿することができました。
その後、採血を行いました。
採血結果では、BUN・CRE、AST・ALT・ALPが非常に高値を示していました。
腎不全と肝不全を起こしてます。
急性症状かもしれませんが、心配な値でした。
(毎年4月に健康診断で採血を行っています。肝機能はもともとあまり良くない方ですが、さらに悪化していました。)
尿検査では、比重が低くなっていました。
比重が低いということは、腎臓の尿濃縮力が低下していることを示しています。
(愛犬は水を良く飲んでいたので、水分の過剰摂取でも比重が低くなることも考えられます。)
獣医師からは、「ショック後の影響だとは思うが、肝臓と腎臓の機能があまり良くない。ステロイドなども使用していたので、その影響もあるかもしれない。ショック後から数日しか経ってないので、急性症状だと考えられるが、腎臓はこの状態が続くと、慢性腎不全になる可能性もある。点滴治療をするのが望ましい。」という旨の説明をされました。
なぜ点滴をするのかというと、腎臓の働きが悪くなっている分、尿と一緒に排泄される老廃物が十分に排泄されずに起こる尿毒症を防ぐために、水分を多く体内に取り込んで尿量を増やして、毒素を少しでも多く排泄させるためだそうです。
方法としては、静脈点滴と皮下点滴の二つがあると言われました。
①静脈から点滴する場合
・点滴する時間が長いため、入院扱いとなる。
・病院は夜間診療していないので、朝に預かって、5時間ほど点滴をして、夕方退院する。
・一日だけではあまり意味がないので、毎日続けなければならない。
②皮下に点滴する場合
・点滴は皮下に注射するため、短時間で終わる。
・皮下に点滴するため、一時的にこぶのようになるが、徐々に吸収されていく。
・静脈点滴と比較すると、輸液としての効果は低い。
・飼い主が多忙でなかなか通院できない場合、選択されることが多い。
どの治療が愛犬にとって一番良いのか、とても悩みました。
通院・入院は愛犬にとって非常にストレスとなること。
水分はたくさん摂取できていること。(最も重要なポイント)
最短で三日後に再診につれて来れること。
これらを考慮して、今回は皮下点滴だけを行い、とりあえず内服のみで様子を見ることを選択しました。
処方された薬は
・ウルソデオキシコール酸錠 (1日1回0.5錠):利胆剤
・ニチファーゲン錠(1日2回1錠ずつ):肝疾患治療剤
・ラプロス(1日2回1錠ずつ):腎不全改善剤
を4日間分処方されました。
アナフィラキシーショックから4日~7日目までの経過
そろそろ普通の食事を…と思い、ドライフードに混ぜていたカボチャやササミをやめると、全く食事を食べてくれません。仕方がないので、カボチャを少量混ぜると、カボチャだけを食べてドライフードは残してしまいます。
食欲がないのか…それとも、単に好きな物だけしか食べないわがまま状態になっているだけなのか…判断が難しいですが、大好きな物やおやつだと目をキラキラさせながら勢いよく食べるところをみると、わがまま状態になっているのではないかと思います。
カボチャを与えるのをやめるべきかもしれませんでしたが、薬を飲ませるためには大好きなカボチャと一緒ではないと薬を飲んでくれません。薬だけを胃に入れるのも不安なので、何とかドライフードも食べてもらおうと食事を工夫しました。それでも、一日の食事量はアナフィラキシーショック前の半分くらいです。体重は以前よりも軽く感じてきました。
活気は徐々に出てきており、朝の散歩は短時間行っていました。遊んでほしいと合図もしてくるようになりました。
この頃から飲水量も元に戻り、尿も黄色に変化してきました。
アナフィラキシーショックから7日後(2回目の病院受診)
今回も採血と尿検査をしました。
尿検査は、事前にスピッツ(尿を入れる容器)とスポイト(尿をすくうもの)を渡され、自宅で採尿してくるように言われました。
おしっこのタイミングに合わせてカップを当てようとすると、愛犬に怒られてしまいました。おしっこも出ず、警戒してしまったため、カップを当てることは断念しました。
そこで、トイレシートの上にラップを引いて、そこにおしっこをしてもらうことにしました。すると、愛犬は上手におしっこをしてくれ、無事に採尿もできました。
尿の色は綺麗な黄色で、浮遊物や混濁もありませんでした。
尿検査の結果では、比重は基準値内となっていました。
採血の結果は、腎機能と肝機能の数値はまだ高値を示していましたが、前回より改善傾向でした。BUNは基準値内にまで改善していました。
獣医師からは、「薬で落ち着いてきましたね。やはり今回はアナフィラキシーショックによる影響だったと思います。 症状は落ち着いてきていますが、もうしばらく薬で様子を見ましょう 。」と話がありました。
ということで、2週間薬物療法継続となりました。
薬は同じです。
・ウルソデオキシコール酸錠 (1日1回0.5錠)
・ニチファーゲン錠(1日2回1錠ずつ)
・ラプロス(1日2回1錠ずつ)
あと気になることといえば、食事が十分にとれていないことでした。獣医師からは、「食欲がないのか、わがままになっているのか判断が難しいですね。でも、食べないということは食欲がないと判断してもいいかもしれません。」と言われました。
飼い主としては、好きな物をキラキラした目で見て、わざと選んで食べている様子を見ると、わがままになっているだけではと感じてしまいます。それでも、ドライフードを食べてくれない姿をみると不安でたまりません。
体重は3.5kg(アナフィラキシーショック前より̠⁻0.25kgでした。)
前回受診時(三日前)と同じでしたが、抱っこすると大分軽く感じます。
とりあえず、愛犬にも元気が出てきてるし、採血・尿検査の結果も改善傾向とのことで、少し安心しました。しかし、これから食事をどうしていくか…が次の課題のようです。